太公望

雑賀崎の岬から和歌浦湾を一望。夕日と味を楽しむ宿には、心地よいノスタルジックがたっぷりです。

静かで落ちつけるロビー
支配人の山中さん(左)とスタッフの中井さん|海に面したダイニングルーム

和歌浦方面から雑賀崎に向かうと、左手に真っ青な海。南に面した斜面には家々がびっしりと並び、明るい日差しを浴びていました。どこか異国のようにも見える風景です。目指すのは戦前から営業しているという老舗旅館、太公望。到着して館内に入ると、ロビーやダイニングルームの壁に夕日の写真が飾られていました。「当館の自慢は海に沈む夕日です。日没の時刻は本当に美しくて、見飽きることがないですね」と支配人の山中さんは誇らしげ。

自慢は他にもあるようです。「雑賀崎は歴史のある漁業基地。新鮮な魚は地元の漁師さんからすぐに手に入ります。中でも足赤エビは車エビに匹敵するほど味が良いと評判で、新聞社が取材に来たこともあるんですよ」とのこと。足赤エビはほとんどが地元で消費されるために、市場に出回ることが少ない貴重な食材。知名度は低いけれど、刺身や天ぷらなどで味わうと絶品だとか。また、10月なら赤舌平目も旬で、こちらは煮付けやムニエルでいただけます。あっさりと淡白な味わいはバターとの相性も抜群で、例年好評らしいです。

お土産におすすめの焼酎「和歌の浦無限」|雑賀崎の集落と漁港

お部屋や浴室からも、海を見下ろせます。「備長炭風呂でリラックスして下さい。うちには最新の設備などはありませんが、家庭的な雰囲気を感じていただけたら嬉しいですね」と山中さん。確かに今風のおしゃれ感はありませんが、子どものころ泊まりに来たことがあるような懐かしさに心がほっと和みます。「客室やロビーもゆっくりしていただけますが、会議室もありますので遠慮なく使って下さい」とも。

すぐ近くには、海をぐるりと見渡せる番所庭園や、白亜の雑賀崎灯台など散策にぴったりの景勝地もありました。そして、ホテルの前から急な石段を下りて行くと、雑賀崎の集落です。迷路のような路地や、昔ながらの町並み、人々との会話を楽しみながら港まで歩いてみるのもおすすめです。昔ながらの紀州の風情が残っているので、ノスタルジックな旅気分が味わえますよ。

住所/和歌山市雑賀崎408
TEL/073-444-1151 FAX/073-446-0775
E-MAIL/お問合せはこちらから URL/サイトはこちらから
 

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