南海和歌山市駅から加太線に乗り換えて約25分。終点の港町、加太は漁業の盛んなところで、中でも鯛が有名です。
目指す「吾妻屋シーサイドホテル」までは、旧街道をのんびり歩くと味わい深いですが、到着時間を前もってお知らせすれば加太駅まで迎えに来てくれます。
ホテルは雄大な海を見下ろす、高台にありました。気さくな笑顔で出迎えてくださったのは、フロント係の辻さんです。ロビーからも海を眺めることができますし、ゆったりした音楽が流れてほっと癒される雰囲気です。カウンターバーもあり、コーヒーやお酒もいただくことも。
時間があれば、すぐ近くにある淡嶋神社に参拝されてはどうでしょう。女性の守り神として古くから信仰を集めている神社で、3月3日の「ひな流し神事」でもよく知られます。たくさんの人形が、社殿に並ぶ光景は珍しいもの。鳥居のあたりには焼き貝を売る店もあり、観光客に人気です。
さて、お食事について聞いてみますと「鯛のお造りや、サザエのつぼ焼きなど新鮮な魚料理です。10月でしたら、タチウオや秋のハモなどもおいしいですね」とのお話でした。
春にとれるテングサを乾燥させて保存しているので、「ところてん」も年中いただけるとか。「小さな竹筒に入れてデザートとしてお付けしています。ご自分で押し出して召し上がっていただくのですが、好評です」とのことでした。
天然温泉の露天風呂は、海をすぐ近くに感じられる造りでした。「昼間は淡路島や四国まで見渡せますし、夜には神戸の夜景もきれいです」と辻さん。一晩ゆっくりくつろげそう。
案内していただいたお部屋からの眺めも素晴らしく、穏やかな海と沖を行く船がまるで絵のようです。館内には大小の会議室や宴会場、カラオケルームもありました。
ところで、辻さんが推薦してくださったお土産は「サザエのつぼ焼き」でした。「お持ち帰り用に、サザエはゆでてあります。タレもお付けしていますのでご自宅で磯の香りを味わえますよ」とイチオシ。