組織委員会メンバー紹介

関西電力病院病院長 日本糖尿病協会
日本病態栄養学会理事長

清野 裕(せいの ゆたか)

プロフィール 1941年 福岡県福岡市生まれ
京都大学医学部卒業
京都大学医学研究科糖尿病・栄養内科学教授

現在は

京都大学医学部名誉教授
日本糖尿病協会理事長
日本病態栄養学会理事長
日本糖尿病学会理事
関西電力病院長

京都大学医学部名誉教授 日本糖尿病協会理事長 日本病態栄養学会理事長 日本糖尿病学会理事 関西電力病院長 清野 裕(せいの ゆたか)

ひとつのことを一貫してずっと続けることで仕事に信念ができ、結果を残すことにつながっていく。

 私は太平洋戦争が始まる少し前福岡市で生まれ、まもなく家族と一緒に鳥取県米子市に移り住みました。そして少年時代は激しい戦争が終わり戦後の復興が始まった時代でした。戦争当時軍医(後に鳥取大学教授)をしていた父親はどちらかと言えば、無口でおとなしい性格でしたが、母親は当時女性としては珍しい運転免許を持った元女学校の英語教師で当時のハイカラな女性の代表のような人でした。そんな両親と、3兄弟がみんな医者を目指していく環境の中で育ち、自分の将来に対してためらわず医学への道を選んでいったように思います。中学生の時は軟式テニスなどもやるような自由な生活をしていましたが、高校から大学と進んでいくにつれ、医師になるという目標に向かって自分なりに頑張っていたと思いますね。大学卒業後まもなく学内紛争が勃発し、インターン制度が最後になった時で周辺も慌しさを感じていました。
その後兵庫県立塚口病院に赴任し、糖尿病の研究をすることからはじまり、ホルモン測定などを通して臨床研究を行うことができました。その後、師と仰ぐ恩師との出会いもあり神戸大学の第3内科に入った頃には、糖尿病など沢山の患者さんと接し診察することで、生身の人間を通した莫大なデータを得ることができました。動物実験が主流の時代に、この経験はその後の私の仕事には大きかったと思います。京都大学に研究の場を移してからも、一貫して糖尿病を発症する遺伝素因の解明や、日本人糖尿病の特性について20年にわたり研究を続けてきました。こういった研究というのは、継続性と一貫性が大切であるということも京都大学時代に学んだことです。現在もそうですが、ひとつの事をずっとやることで、自分の仕事に自信を持つことができ、ぶれないという信念が今の私を支えていると思います。糖尿病の増加は社会的・経済的損失のみならず、患者の生活環境の低下をきたすことから、大きな国家レベルでの取り組み(情報発信や療養指導、予防など)が必要です。行政や企業という立場を超えて、社会貢献していく社会の姿勢が必要であると思います。
そして、広く一般の皆さんには正しい食生活の知識を持っていただくことが一番大切ですね。今回のシンポジウムでは、テーマである米も含めた日本の伝統的な食文化の素晴らしさを広く伝えたいと思っています。

趣 味: 趣味といえるかどうかわかりませんが、ボランティア活動。
和歌山では: 時々訪れては美味しい新鮮な魚を頂戴しています。果物も美味しいようですね。
 

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