組織委員会メンバー紹介

女子栄養大学学長

香川 芳子(かがわ よしこ)

プロフィール

1931年 東京都生まれ
東京女子医科大学卒業
東京大学大学院修了(医学博士)
カリフォルニア大学大学院(家政学)修了
女子栄養大学 栄養クリニック開設
女子栄養大学教授

現在は

女子栄養大学学長

女子栄養大学学長 香川 芳子(かがわ よしこ)

医者は病人を待つのではなく、病人をつくらないようにすることが仕事です。

 私ども女子栄養大学の創立者で、医者であった母(香川綾)は、和歌山県元宮村の出身です。母と父とは東京帝國大学島薗内科で知りあい、結婚しました。両親はその頃の日本で亡国病と言われるほど患者が多く不治の病と言われた脚気の研究に取り組んでいました。父の協力のもとに家庭食養研究会(現在の大学の前身)を発足させました。私が女学生時代には戦争が大きくなり、軍需工場で風船爆弾作りをするような毎日を過ごしてきました。  終戦の2ヶ月前からは群馬県に疎開し、そこで父が亡くなり医学部に進学しました。卒業後大学院では鉄の代謝の研究に当たり、留学先ではマンガン欠乏症の研究をしましたが、アメリカ留学中に見た肥満問題の実態の深刻さに日本の将来に不安を感じたものです。
 帰国して母の学校で勤務することとなり、母が考案した「四群点数法」(食品を4つのグループに分けて栄養バランスよく、カロリーを計算して体重を調節する食事法)の検証のための栄養クリニックを開設、以来その普及を続けてきました。肥満は糖尿病など、恐ろしい病気の原因にもなります。また、精白米は、ビタミンB1が胚芽精米の1/4程度ですので,コメを主食とし、精白米だけを食べている日本人やアジアの人たちにとって、ビタミンB1欠乏による脚気を招きやすくなります。これではせっかくコメに含まれているビタミンBの大半を取り除くというもったいない食べ方をしていることになりますね。そこで脚気予防のビタミンB1を多く含む胚芽精米を勧めています。このたび、皆様方のご尽力により母の故郷である和歌山で、国際シンポジウムが行われることは、私にとって大変うれしいことです。私としては、市民フォーラムなどを通じて直接食生活改善の大切さを和歌山の皆さんにお伝えしたいと願っています。

趣 味: カメラ撮影、特に知人を自然な状態で撮影しては差し上げるのが好きです。
和歌山では: 母がいた田辺などにも寄ってみたいのですが、直接触れ合う市民フォーラムを楽しみにしています。
 

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