組織委員会メンバー紹介

新潟大学大学院自然科学研究科(農学部)教授

門脇 基二(かどわき もとに)

プロフィール 1951年 神奈川県川崎市生まれ
東京大学農学部農芸化学科卒業 農学博士
東京大学農学部助手
アメリカ合衆国ペンシルベニア州立大学医学部研究員
新潟大学農学部助教授
などを歴任

現在は

新潟大学大学院自然科学研究科(農学部)教授
同自然科学系副学系長
同地域連携フードサイエンスセンター長

新潟大学農学部応用生物化学科教授
 門脇 基二(かどわき もとに)

私たちはコメを毎日おいしく食べることで知らないうちに素晴らしい機能を享受しているのです。

 私が生まれ育った川崎市は、当時子供だった私でさえ日本の高度経済成長を肌で感じるような発展と活気のある街でした。と言っても、育ったのは市の郊外でしたから、田圃もあるのどかな雰囲気のところでしたね。中学生の頃から大学卒業までテニス(軟式)に打ち込み、インカレにも出場するような青少年時代でした。そういう中で生き物、とくに動物に関心があった私は、生物の身体の中のメカニズムを研究していく道(生物化学)を選ぶようになりました。
 農芸化学では栄養化学を研究テーマにしてきまして、動物細胞におけるアミノ酸・タンパク質の代謝生理といった人間の健康と密接につながった分野で、長年研究を重ねてまいりました。15年ほど前、留学を終えてコメどころの新潟に赴任したことで、自然とコメと向き合うことになったのですが、当時も現在もコメのタンパク質をテーマにしている研究者が少ないということが私の好奇心を押し上げたと思っています。コメのタンパク質は大豆などと同様に血中のコレステロールを下げ、中性脂肪から内臓を守る大切な役目を果たしています。私はコメ(胚乳)及びコメ糠由来のタンパク質の消化性や物性、顆粒構造の解析や、機能性・安全性の評価・証明というものに焦点を合わせ、食品素材としての技術開発などに役立てていけるようにと研究に取り組んでおります。これほどコメがヘルシーで機能性を持ったタンパク質を有していると解明されてきたのは実は最近の研究からなのです。今後、コメの腎臓などへの効果がより明らかになってくれば、糖尿病などの予防、そして健康促進にも役立つ可能性を秘めています。
 今回のシンポジウムでは、コメをテーマに各分野での様々な研究者の方々と異なった角度から情報交換できる機会をいただき、その機能や応用範囲など可能性が拡がっていくことを大いに期待しています。結果として、コメをおいしく食べることの大切さが健康につながっていくことを科学的データで伝えていきたいと願っています。

趣 味: 私の場合、今趣味は仕事になっています。なにしろ、仕事が面白くて仕方がありません。あとは、書物を買うこと(将来読むために)。
和歌山では: あまり和歌山を知らないのですが、これを機会にぜひ高野山に行きたいですね。魚がおいしいということですので、新潟の魚とどっちがおいしいか比べてみたいと思います。
 

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